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放線胞子

放線胞子は、環形動物の貧毛類や多毛類から放出され、典型的なものでは3つまたは4つの釣り針を根本で束ねたような形状をしている。Myxobolus cerebralisの場合中央の柄の長さが150μm程度、3本に分かれた「針」の部分の長さは200μm程度になる。以前は放線胞子虫綱という別個の生物群だと考えられ胞子の形態に基づいて分類されていたが、現在では粘液胞子虫の生活環の一時期に過ぎず、また放線胞子の形態は分類上あまり有効ではないことが明らかになってきている。

1980年代までは粘液胞子虫が魚類から魚類へ直接伝播すると考えられていたが、感染実験は成功せず、粘液胞子虫の胞子は感染能を獲得するまでに水中で数ヶ月を要するのだと説明されていた。しかしWolfとMarkiwはニジマスの旋回病の病原体Myxobolus cerebralisを研究するうちに、ニジマスへの感染にはTubifex属のイトミミズ類が関与していることを示した。M.cerebralisの胞子はイトミミズの消化管上皮細胞のなかで、"放線胞子虫Triactinomyxon gyrosalmo"に変態し、この放線胞子虫をニジマスに与えると旋回病を発症して、体内にはM. cerebralisの胞子が産生された(Wolf & Markiw, 1984)。したがって、この粘液胞子虫と放線胞子虫は同じ生物の異なる発育段階であり、生活環を完結させるためにはニジマスとイトミミズという2つの宿主が必要ということがわかった。この様式の生活環は他の粘液胞子虫についても実証されていき、1990年代以降広く受け入れられるようになった。

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そこで粘液胞子虫は一般的には貧毛類と魚類の2つの宿主を必要としていると考えられている。有性生殖についての知見が乏しいので、魚類と貧毛類のどちらが終宿主かははっきりせず、両方を交互宿主と呼んでいる。Ceratomyxa shastaは、放線胞子世代の宿主として多毛類を使っていることが示されている。一方で、魚類から魚類への直接伝播も可能性がないわけではなく、これまでのところEnteromyxum属の3種、Myxidium属の2種、Kudoa ovivoraなどで示唆されている。

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2009年12月13日 03:26に投稿されたエントリーのページです。

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